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映画「健さん」に高倉健の先祖への感謝を探る

2014年11月⒑日、「日本が生んだ稀代の映画俳優」高倉健(小田剛一)さんが亡くなった。任侠映画の是非はともかく、健さんが演じたのは、寡黙だが最後のけりはきっちりつけるかつての日本の男の偶像だった。晩年は「故郷のような人」を演じ、それまで仁侠ものの俳優にそっぽを向いていた映画ファンを振り向かせた。横浜シネマリンでドキュメント映画「健さん」(監督:日比遊一)を見た。

「ブラック・レイン」のマイケル・ダグラス、「鉄道員」の降旗康男、「幸福の黄色いハンカチ」の山田洋次、悪役八名信夫、香港映画のジョン・ウーなど20数人の映画関係者、映画評論家川本三郎、写真家立木義浩、そして健さんの実妹、付き人らが語る「日本の男・高倉健」の素顔の思い出で構成された映画だ。

8月25日開催された「自分史フェスティバル2016」(江戸東京博物館会場)で「自分史ど真ん中」と題して基調講演の機会をいただいた。「自分史を書く人たち動機のど真ん中には『感謝』の心がある」というのが私の講演の結論だったが、一つの例として、私は高倉健さんの著書『あなたに褒められたくて』から、健さんの家系に関わる話として「善光寺詣で」を引用した。高倉健さんが若いころから長野・善光寺の豆撒き役を務めた背景には、健さんの先祖への「感謝」、そして終始息子の仕事をはらはらしながら見守った母への「感謝」があったのではないか、というのが私の話の骨子であった。

映画「健さん」は俳優高倉健の出演作品を軸に、その作品に何らかの形でかかわった人たちが、映画製作を通じて実感した人間高倉健を語っていく。挿入される出演映画のシーンをバックに健さんの地声でナレーションが入る。もちろんこの映画のための肉声録音ではない。音声を引用したということだろう。
「漫然と生きる男ではなく、一生懸命な男を演じたい」
「どんなに大声を出しても伝わらないものは伝わらない。むしろ言葉が少ないから伝わるものもある」
健さんらしいコメントではないか。

遠賀川は健さんの生家の近くを流れる。スクリーンに遠賀橋が写った。幼い頃の健さんが母と二人で立っている。実妹森敏子さんが兄の思い出を語る。画面は小田家の墓所を映す。「小田家のなかで、健さんは自分の先祖が北条家の家臣であり、北条一族が新田義貞に滅ぼされた時、北九州へ逃れ、のちに小田家として再興したことを書いている。
自分史を書く人の動機の根底には先祖や家族を始め、友人・知人、恩師・先輩、お世話になった人など、人生で出会った人たちへの「感謝の心」がある。その一例として、自分史ではないが、高倉健さんの『あなたに褒められたくて』を引用し、文中の「善光寺詣で」に触れた。健さんは、まだ売れなかった時代に長野の善光寺の豆撒き役を務めた。それがあるときお金のためではないことに気づいた。小田家の300年前の先祖、小田宅子が九州からはるばる善光寺詣でを欠かさなかった事実を知った。「先祖が私を善光寺に呼んでいたのだ」と健さんは思った。そして俳優として仕事を続けてこられたことを先祖に感謝した。

映画「健さん」上映中、観客の中で多分私一人が、健さんの出演映画ではなくその家系と先祖への思いという、おそらく場違いな関心からスクリーンを見ていた。先祖への感謝の思いが、「日本の男」を熱く演じた高倉健の根っこにあったのではないかというのが私の仮説である。

.31 2016 未分類 comment0 trackback0

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プロフィール

マエダヨシヒロ

Author:マエダヨシヒロ
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昭和10年、東京生まれ。早稲田大学文学部(国文科)にて学び、電気業界新聞記者を経て、昭和36年に編集会社を設立して以来、企業広報分野の編集者、編集プロデューサーとして、パブリシティ、企業出版、広報イベント等に従事。この間、産業界各分野の企業社史、経営者自伝、自分史などを多数手がけてきた。 2009年、「自分史研究会」を設立、「マッピング自分史」を提唱。現在、東京都港区生涯学習講座「まなび屋」自分史講座講師、文京区文京アカデミー自分史講座講師、神奈川県生涯学習「プラネット」登録講師等。 自分史:『わがソフトウェア人生』(丸森賢吾自分史)、『空翔るM&A経営』(北川淳治自分史)ほか。 社史:『さらにすばらしいステージへ』、『コンピュートピアにかける橋』、『峠超えの道』など多数。

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